1.【住まいづくり】 伝統工法をベースにした住まいの設計施工・セルフビルド支援
2.【場所づくり】 空き家・店舗・シェアハウス等の参加型リノベーション
3.【まちづくり】 参加型の地域づくり・里山づくり・教育づくり
現在一般的な「在来工法」は、作りやすく安全性も確保されています。ただ、金物で固定することに頼りきるのではなく、「伝統工法」といわれる、できるだけ金物を使わず木のやわらかさを活かした方法にも、利があると考えています。伝統的工法をベースとしながら、デザイナーズハウスでも田舎の御殿でもなく、シンプルで作り込まないけれど静かな存在感がある住まい。そんな空間を、大工さん・職人さんとチームを組んで、形にしていきます。
現在、消費主義的な価値観は変わりつつあり、自分で手を動かしてものづくりをしたいと思う人は増えています。空き家や店舗などのリノベーションを参加型で行うことで、「つくるテゴタエ」を広めたいと考えています。住み心地に直結する断熱改修などは、ワークショップ形式で行うこともできます。それだけでなく、つくるプロセスに関わることは、その場所に愛着を持つ人たちの輪を生みだすことでもあります。ショップをはじめようとしている方、不動産を所有する方などにとって、顔の見える関係を生むプロセスとなる可能性も持っています。
参加型で場所をつくっていくことを通して、まちづくりや里山づくりにも対応しています。輪になってコミュニティをつくりましょう、という内向きのベクトルではなく、目標を共に見据えた平行のベクトルで、地域と連携しながら、コミュニティデザインをしていきます。また、プロダクトデザイン・メディアのプロデュースを通して、地域への気づきを与えるような活動を行っていきます。
子どもたちとモノづくりを通して継続的に関わり、一時の表面的な体験だけでなく、深い部分を耕す活動もしていきたいと考えています。
1.どこかは「自分でつくる」
2.できるだけ「土にかえる素材」を使う
3.窓から「緑が見える」
関わるすべての皆さんに、どこか一部分でも、「自分でつくった」といえる部分をつくってほしいと考えています。それはささいなことかもしれませんが、手を動かすことでしか分からない実感があると思うからです。その部分が愛着になったり、10年後の笑い話になったり、気づきにつながったりします。実際手を動かしてつくることで、職人さんとクレームをつける⇔つけられる関係ではない、新しい関係が生まれます。1日だけのワークショップから、全部自分でやりたい方のサポートまで、方法は色々あります。
木や土など、土に還る素材を使って、場所づくりをしていきます。ありがちな表現ですが、自然素材は呼吸をすることで快適さを生みだします。深呼吸した時の木の香り、土や木が何となく湿度を吸ってくれている感じ…その安心感、安定感は、何物にも代えがたいもの。その美しさを形にしたいと思っています。新建材とよばれる工業製品とは違い、長いスパンで見た環境への負荷を減らすこともできます。
屋外の緑が見えるように家をつくるということは、光が入り、風が抜けるようなつくりを工夫するということ。建物は建物だけで完結はせず、屋外とつながってはじめて、生きものらしい住まいになると考えています。今の生活は、スマホやパソコンやクルマなどといった、人工物の中だけで生きています。そこには五感を働かせる隙がありません。建築ももちろん人工物ですがそれは風穴が開けられる人工物です。そして窓の外の庭には3本は木を植えたい。薪ストーブで炎を眺めるのもいいですね。人工物でないものを、もっとくらしのなかに。
「規格化して短期間で専門の職人が建てる」という現在効率がよいと言われている方法と、全く逆のことをしようとしています。そこに価値がある分、難しいこともきっとあります。でも、ダメと悲観的にならずに、前向きにできる方法を、あれこれ一緒に考えられればと思います。