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Landschaft

木組み土壁のカフェ、建て方でした!【上高地線三溝駅】

公開日:2017-05-22 カテゴリー:伝統工法, 信州, 土壁, 建築 タグ:,


土壁ワークショップを行う小さなカフェ、この週末に建て方でした!
(建て方とは、現場で建物の主要な構造部を組み立てることです)


私も地下足袋履いて、少し手伝わせてもらいました。
(いや、下をウロウロしていただけですが…笑)

材はすべて木曽のひのき。

路地奥になるため、ユニック(クレーンのある車)が使えず、
1.25tのトラックに手積み、手下ろしでした!
私も手伝いましたが、ヒノキ重いっ!
これまでは、杉の方が身近だったので、乾燥した杉材の重さの感覚は分かるのですが、
そのつもりで持とうとすると、おもっ!となります。
でも、ひのきのいい香り。鼻を近づけて深呼吸。

まずは、コンクリートの基礎の上に、土台を据え付けていきます。

土台と、「いの一番」の柱が建ったところ。

途中、写真があまり取れませんでしたが、(タイムラプス動画はこちら
貫(ヌキ)を入れながら、柱、梁などを組んでいく、伝統的な工法です。

現在主流の方法では一般的な、すじかいも合板も金物もありません
(アンカーボルトだけあります)。
タテとヨコだけで構成されていて、うーん、美しい。
一般的な現場を見慣れている方の方が、この軸組の違いが分かるかもしれません。
そのへんは、また解説できればと思います。

それでも、普通に建てていけば、
最後の一本が絶対に入らないことはご想像いただけると思います。
それをパズルのように組み合わせていきます。


写真右手に、追っ掛け大栓(おっかけだいせん)という継ぎ方をつかっています。


これは違うか所ですが、追っ掛け大栓も、
このようなコミ栓(こみせん)というのを入れて、締めます。

 

棟梁は、しももと建築下本さん。

きちんと理論に基づいた手刻みによる空間は、
材は細くないのに何だか繊細な印象を受けるから不思議です。
砥の粉(とのこ)という粉を水に溶いて塗ることで、木に汚れが付きにくくする、
材を置く時は見えない面を下にする、
フローリングは仮置きして並びを決めるなど、木をすごく丁寧に扱っています。
(当たり前のことだから書かなくてもいいと言われそうです笑)
優しい人あたりの理論派大工さんのようでいて、
テレマークスキーもするとか、鷲の数も数えられるとか。一体、何者ですか。

 

こちらは身軽なUさん。青年部部長らしい。縄もなえるらしい。

森から材を出すところから建具までつくれるHさん。

そしておしょうゆもつくれるOさん。

(たまごかけごはんにしていただいている写真)

という、何だか面白すぎるメンバー。

お施主さんもちょっと巻き込んでみました。
奥さまは込み栓、旦那さまは貫楔(ぬきくさび)に挑戦。
 
奥さまが、帰ってきた旦那さまに、
「あそこの込み栓打ったんだよ~」
と言っていたのが、胸キュンしました(勝手に)。
そうそう、ちょっとでも手を出してみると、人に言いたくなりますよね。

5月なのに、信州なのに、35℃もありましたが…。

ひだまりミュゼ高井さんが持ってきてくださった白くまで回復。

垂木(たるき)という屋根の材も、3寸5分の太さ。それを、手で上げます。

いや、軽いわけではないんですよ!

夕暮れ時も近づいて、
垂木の先の、鼻隠し(はなかくし)という部材がついて、今日はここまで。
(合板が載っていますが、足場用の板です。それでも秋田の間伐材使用のものというコダワリ!)

タイムラプスのコマ送り動画も、ぜひ一緒にご覧ください!

3日分を3分にまとめてあります。

 

一日の終わりにはすでに、腕がバッキバキの筋肉痛になりつつ、
あーつかれた!あーおもしろかった!
という、夕暮れの満足感が、とても好きです。
人はアタマのみで生きるものにあらず、なのだと思うのです。
そんな気持ちをぜひ土壁ワークショップで共有してください!

 

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