表参道の、左官を見にいく。【GYRE】
先日、急を要する用事があり、関東に行っていました(※無事二週間経ちました)。
帰りに、表参道に寄り道。
CONFORTという建築?インテリア?雑誌に載っていた、GYRE(ジャイル)という商業施設の左官工事が気になったので見に行ってきました。(下画像はウェブサイトより)
キラキラした商業施設の上の方の、FOODのフロアです。
まつだ左官のまつださんとその雑誌をみながら、床の素材は何なんだろうね?と話していたのです。
まずは少し引きの写真から。
もうちょっと寄るとこんな感じです。
記事内では床の素材は
モルタル 土
となっていましたが、まるい小さなつぶつぶは、軽量にする何かが入ってる感じでしょうか。
立ち上がりの部分も多分同じ素材です。
テーブルはモルタル的な何か。モールテックスじゃないですよね?
隅が欠けてます。
植物たちも囚われの身…じゃなくて、ジャングル的な環境で頑張っています。
ここに来る前に明治神宮を通過してきたので、こんなところに閉じ込められた植物たちがちょっとかわいそうに思えますが、まあ明治神宮だって、はげ山に明治時代に植えたものですしね。
木も、派手に使われています。
えーと、普通の杉を接着剤かビスかなにかで接着した感じでしょうか?この賃料の高そうな立地で、すっごいスペース取ってるなーと思いましたが、この段々が某アイドルグループの撮影に使われたようで、その写真を持って巡礼みたいのに来ている女性の団体が何組かいました。
ちなみに、床の写真を撮ってる人はいませんでしたが、記念撮影組に紛れて怪しまれずにすみました。
「“循環”をテーマとした(中略)空間」なのだそうですが、
てめーこのモルタルと細切れに接着した木が循環するとおもってんのか(あら言葉が悪いわ)、
などと笑顔で悪態をつくわたくしです。
最近は自然素材という言葉が独り歩きして、その素材感にフォーカスは当たっているけれど、なかなかそれを活かしてきた技術にまで目が向けられることがないのだなあと、思います。
ほんとの土壁ならこねればまた壁になるし、木の軸組だって再利用ができるのに。
でもそれは、表参道の経済をグルグル回すような麻薬的な力は持たず、もっと穏やかなものだから、仕方がないのかもしれません。それでもきっと、こっち側のよさに気づく人が増えると信じたい。間に合ううちに。
ともあれ、こういった場所に、既製品でない、品番のない素材が使われたというのは、そこに現場の人の試行錯誤がある、ということで、前向きに受け止めたいとも思ったりしたわけなのでした。
で、まつださん、玄関の三和土(たたき)風仕上げ、どんなのにしましょうね?
ちなみに、たぶん少しはモルタル使うんですけどね(笑)