【ガスか灯油か】給湯の熱源を考える。
太陽熱温水器をおすすめした前回。太陽熱温水器は、給湯器と接続して足りない温度をおぎなってもらうことになります(もちろん、晴れた日だけお風呂に入る方は単体でOK)。ということで、今回は給湯熱源についてまとめてみます。
【熱源は何がいい?】
一般的な給湯熱源としては、電気、ガス、灯油があります(※一押しは薪ですが!一番下に追記あり)。電気もガスも灯油も、遠方のエネルギーを使っていることに変わりはありません。
しかし電気の場合、「深夜電力を使ってお湯沸かす」ことになります。実は、深夜電力≒原子力発電。いったん稼動したら、みんなが寝静まって電気が不要な深夜になっても発電量を減らせない原子力発電の利用方法として推進されてきたのが、深夜電力による発電だからです。誰も使わない時間だから、格安でした(※震災・原発事故後かなり変わってきています)。
私、晩年の高木仁三郎さんにお会いしたこともあり、脱原発派です。
(市民科学者にはなれなかったけれど…そのあたりはまた別途。)
パソコンも冷蔵庫も必要だから、電気なしでは暮らせないけれど、電気でなくてもいいものは他のチョイスを取るべきだと考えています。というわけで、今回は灯油とガスを比較します!
【ガス・灯油のメリットデメリット】
まずはざっくり表にしてみました。
環境負荷的には、
□二酸化炭素CO2は、ガスのほうが10%ほど少ない。(石油を1.0とするとLPガス0.89、都市ガス0.85)
□窒素化合物NOxは、ガスのほうが30%ほど少ない。
□硫黄化合物SOxは、ガスは発生せず、灯油は発生する。
ということで、少しガスのほうがマシなようです。まあどちらも化石燃料なので、ガスはクリーンなエネルギーです、という論調はまゆつばかと思いますが…。
価格的には、
(低)都市ガス→灯油→プロパン(高)
の順です。
都市ガスはインフラ圏内であれば第一の選択肢にはなります。災害時の備えは別途検討が必要ですが。
LPガスは、お値段高めですが、災害時が強み。東日本大震災の時も、ガス普通に使えました。機器設置では、ガスやさんが無料でつけてくれたりすることもあります(もちろんその分月々の金額が高いわけですが)。
灯油は、パワーがあるのがメリット。寒冷地向きなのですね。長野県の平成22年の調査からざっくり概算すると、灯油50%、プロパン30%、都市ガス15%程度となるでしょうか。産地が限られていて、今後の動向は不透明なのがネック。
【まとめ】
結論としては、結構決めかねますね…というまとまらないまとめとなりました。まあ、機器の寿命としては公称10年ほど(もちろんもっと長く使う方が多いですが)。更新時の社会情勢で再度検討するというくらいの気持ちでもいいかもしれません。
給湯器自体の比較は次の記事にしたいと思います!
ウッドボイラー
薪で給湯をまかなえればと思い、ATOさんが作っているウッドボイラーを入れる夢があったのですが、そんなに毎日燃やすほど木はない!と気づいてあきらめました。実物を伊那の大工さんのお宅で拝見したことがあり、長さ90cmの丸太まで入れられて便利そう!山持ちの方とか、燃やすものが日々出る方には無責任におすすめしておきます。
(←ステンがおされだけどお値段UP)